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口臭の原因は舌はうそなのか?

口臭

口臭は舌が原因はウソ!?舌苔が口に及ぼす影響と口臭を防ぐ対策を徹底解説!

更新日:

こんにちは。おくちせれぶです。
今回は口臭にまつわる迷信についてお話しします

あなたは口臭の原因は舌にあると思っていませんか

実際、テレビや雑誌で特集されていて、

  • 口臭は舌が原因
  • 舌の表面が臭いのもとだ

などというようなことが言われているのを、あなたもよく見かけると思います。

みんな口臭は気になるところですよね!

人によっては歯ブラシや専用のブラシを使って舌を清掃したことがあるかもしれません。しかし、実際には、ちゃんと舌を磨いていたとしても口臭が治らないこともしばしば。

それどころか、闇雲に舌を磨いてしまうと、かえって口臭が強まってしまうこともあります。

このように、実は口臭と舌の関係は非常に誤解が多く、間違ったケアが横行してしまっています。

正しいやり方で舌をキレイにして口臭をなくしましょう!

そこで今回は、

  • 舌はどのような構造になっているのか?
  • 口臭と舌の本当の関係性について
  • 舌苔について
  • 口臭の発生を予防するにはどのような対策をするべきか?

などについて、わかりやすく解説してゆきたいと思います。

そして、口臭と舌の本来の関係性を知ってもらい、適切な対処ができるようになってもらえたらうれしいです。

今回のお話を読んで、口臭に対して過剰に不安にならなくてもいいとわかっていただければと思います。

口臭と舌は無関係!?口臭を招く本当の正体とは?

舌には突起がある(糸状乳頭・茸上乳頭)

舌は口腔内で大きな体積を占める組織です。

また、表面には糸状乳頭(しじょうにゅとう)と呼ばれる無数の突起物がありますし、その間には茸状乳頭(じじょうにゅうとう)という突起が存在します。

その結果、舌は表面積でも大きい部類になる器官です。

また、伸ばしたり丸めるなどの様々な運動が行えますし、味覚の大部分を感知する器官でもあります。

これらの事実によって、舌が口腔内で圧倒的に存在感のある器官として認識されています。

その他にも、構音(声を作る)の役割の一部も担っているよ

このような舌の存在感に加えて、

  • 舌がザラザラしている
  • 舌がネバネバしている
  • 舌が変な味がする

というような不快症状が舌と関連して認識されるので、臭気の発生を連想し、舌が原因であるかのような錯覚が生じます。

そして、多くの人が口臭の原因を舌そのものであると思ってしまっているようです。

ただ、このことには多くの誤解があり、実際には舌自体は臭うということはなく、口臭の原因になっているわけではありません。

ほとんどの場合、舌の表面の唾液層から発生する臭気により舌が臭いと感じているようです。

舌に付着するものが臭いの原因になっていそうね

ということで、口臭を予防するために行われる舌の清掃も、舌そのものをケアする方法だけでは不十分になります。

舌のケアだけじゃダメなんだね

では、どうすればいいでのかといいますと、実は、唾液の性質を変えることが必要になります。

唾液の性質を変える?そんなことできるの?
生活習慣を見直すことで変えることができるんだよ。

この唾液の性質を変えない限り、舌を清掃しても一時しのぎのものとなってしまいます。

そして、唾液の性状が変わらないので再び臭気を発生させてしまうことになってしまいます。

生活習慣を見直して、身体の中から治すことが大事なことなのね!

唾液の性状が口臭と深い関係があるにもかかわらず、まだまだ世間では認知度が低いです。

そして、口臭を気にする人の多くは舌の状態や舌苔の存在に対して敏感になる傾向が出てきます。

そうしてそのうち、舌の状態を確認して、何か大きな病気を患っているのではないか?と心配するようになり、一喜一憂する人も増えてきます。

このようなことを繰り返していますと、「口臭不安」という状態に陥ってしまい、悩みをこじらせてしまいかねません。

口臭の原因は舌だけではありませんから、気にしすぎないということも大切になってきます。

何でも極端であったり、バランスが偏るようなことはよくないですね

舌の表面構造と意外と知られていない役割とは?

舌の表面構造に驚く女性

舌の表面には無数の味覚細胞が存在しているだけでなく、舌の各部位によって感知できる味がわかれています。

その性質により、味を楽しんだり腐ったものに気づいたりします。

また、この味覚の発達は年齢にも左右されるので、子供の頃には苦くて不味いものだったビールが、大人になって美味しく感じられるようになったりもします。

さらに、舌には“舌触り”に関わる触覚や温度を感知する感覚細胞も存在します。

このような多岐にわたる機能を持つ舌の表面には、

  • 糸状乳頭
  • 茸状乳頭

のような器官が多数存在します。

これらは口臭と関係するものでもあるので、これから詳しく解説したいと思います。

舌の表面のほとんどを覆う糸状乳頭の意外な性質とは?

健康な舌の表面には、多数のきめ細かな糸状の糸状乳頭とよばれる乳頭(粘膜にある突起)があります。

この糸状乳頭の先端部分は角化(皮膚のように固くなっている状態)しています。

動物はこのざらつきの部分を利用して、食べ物をやすりで擦り取るなどの用途に使われることがあります。

また、猫科の動物などではこの糸状乳頭を使って“毛づくろい”など体表のケアをしているのをよく見ると思います。

猫の舌はザラザラしている

人間の場合は糸状乳頭にそれほどの硬さがありませんので、動物のような使い方はしないのですが、糸状乳頭の間に唾液を貯めることでドライマウス(口腔乾燥症)を防ぐ役割があるといわれています。

糸状乳頭は主に舌背(ぜっぱい)とよばれる舌の上面の表部分に広く分布するため、それにより肉眼では舌の状態が薄く白い毛が生えているように見えます。

通常の健康状態では、糸状乳頭の先端部分は角化しているので薄い白色に見えますよ

舌の多機能を支える茸状乳頭の独特な性質とは?

舌の健康な状態では、糸状乳頭が薄い白色で舌の全体を覆うように分布しています。そして、その白い部分の間に赤い点々あると思いますが、それが茸状乳頭(じじょうにゅうとう)という組織です。

茸状乳頭は糸状乳頭とほぼ同じ範囲に存在していますが、特に舌の先端に集中して存在しています。

糸状乳頭との違いは、茸状乳頭は角化してはいなくて、毛細血管が透けているため肉眼で赤く見えるという点です。

また、茸状乳頭には通常1〜数個の味蕾という組織が存在するため、味覚に関与しているといわれています。

このほかに、奥へ向かうと有郭乳頭があって、さらにその奥に舌扁桃、舌の側面の部分に葉状乳頭というものがあるよ

舌の表面にある白いやつ。舌苔の驚くべき性質とは?

ダジャレ言ってる場合じゃありませんよ
まあまあ、たまにはいいじゃない

複数の異なる研究結果によれば、口臭の大部分は口腔内に原因があるようです。そして、その原因のほとんどが

口臭の原因

  • 歯周病
  • 歯肉炎
  • 舌苔

によって口臭が引き起こされていると報告されています。

舌苔がこんなに口臭に関係しているなんて驚きですね

さらに、口腔内を原因とした口臭の発生原因を調査した結果では

口臭の発生原因

  • 歯周病と舌苔の両方によるもの  61%
  • 舌苔のみによるもの       27%
  • 歯周病だけによるもの      9%
  • その他             3%

というデータが出ています。

これによると、舌苔は単体では歯周病よりも口臭を招く原因となるようです。

さらに、歯周病と舌苔が同時に発生してしまうと相乗効果で圧倒的に口臭の原因になることがわかります

歯周病と舌苔の両方を防がなくちゃいけないね!

舌苔自体は、食べ物の残りカスや古くなった粘膜に微生物が固まって堆積して生じたものです。

この舌苔が発達してしまうと、糸状乳頭や茸状乳頭が肉眼では確認できなくなるほどの量になることがあります。

その状態では、舌の活動性が落ち、口腔内全体における自浄性(勝手にキレイに清掃されてゆく作用のこと)が維持できなくなります。

その結果、口腔内全体から口臭が起こるようになってしまいます。

口臭の発生を予防する舌のケアでおすすめの方法とは?

おすすめ口臭対策

舌と関連のある臭いの原因として、

  • 舌の表面にある唾液層から発生する臭気
  • 舌苔

があることをお伝えしました。

舌自体は臭わないので、規則正しい生活や適切な舌のケアで、口臭は十分に改善されます。

ですから、口臭の予防のためには、まず唾液の性質を改善する必要があります。

特に舌が気持ち悪かったり、変な味が感じられたことがある場合は、舌の上にあった唾液にそれらを招く成分が溶けていた可能性があります。

このような時は、日常の食生活も注意してほしいと思います。

また、唾液に関する分泌量の変化も気にしたいところです。

  • 嗜好品
  • 食べ物
  • 薬剤の常用

だけでなく、

  • ダイエット
  • ストレス
  • 睡眠不足

などの不規則な生活習慣も唾液に影響を及ぼします。

これらの生活習慣を見直して、お口の乾燥を防ぐことが重要なポイントになります。

なぜなら、舌の表面にある糸状乳頭は乾燥状態になると長くなる性質があるからです。糸状乳頭が長くなってしまうと、白く毛羽立った状態になってきて、次第に舌がザラザラしてきます。

そうなってしまうと、食べカスがたまりやすくなり舌苔の発生が助長されます。その結果、口臭を招いてしまいます。

ですから、口臭を改善したかったらまずは生活を整えてゆくことが大事です。

そしてさらに、舌をケアすることによって舌苔の発生を抑制してゆくと、口臭に効果的な対策となるはずです。

舌に舌苔が付着しないようにキレイにケアする際に注意して欲しいポイントは「強く磨かないこと」です。

今まで舌をゴシゴシ磨いていた人は注意だね!

舌の表面をブラシなどで強く磨いてしまうと、糸状乳頭や茸状乳頭は簡単に損傷してしまいます。

この状態は粘膜が荒れている状態に近く、これによりかえって口腔内が乾燥しやすくなり、口臭へと繋がってしまいます

せっかくケアしているのに、かえって口臭を強めちゃうことがあるんだ

また、舌の表面の組織の損傷は乾燥状態の時に強く起こることがわかっています。寝起きなどの口が乾燥している際には、特に気をつけていただきたいなと思います。

また、舌を磨く時には奥から前方へ向かって磨くようにしてください

これは、糸状乳頭が奥から前方へ向かって流れるように生えているため、その性状を阻害しないようしてもらうためです。

できるだけ力を抜いて、ガーゼや専用のブラシを使って舌のぬめりを拭うようにおこなうといいですね。

適切な方法で舌や口腔内をケアして、キレイな息で暮らしてゆきたいですね!

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おくちせれぶの発起人。自分の歯並びや口臭などにコンプレックスを抱えている。世の中の間違った「歯」の問題を解決するために現役歯科医とタッグを組み情報を提供中。

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