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歯医者が教える正しい歯の磨き方

虫歯予防

【歯科医が解説】本当に正しい歯の磨き方!歯磨き方法のよくある誤解に注意

更新日:

こんにちは!おくちせれぶです。
今回は草加ファミリー歯科・矯正歯科クリニックの小垣院長に
歯磨きについてお話をお伺いしました

毎日の歯磨きの習慣の中で、あなたはこんな経験をしたことはありませんか?

  • ちゃんと歯を磨いていたはずなのに、歯科検診で虫歯がみつかった。
  • 歯を磨いた直後なのに、舌で舐めるとザラザラしている部分がある
  • 朝起きると口の中がネバネバして口臭がある など

これらのような症状がみられるようなときは、もしかするとちゃんと歯がちゃんと磨けていないかもしれません。

せっかく歯を磨いているのだから、ちゃんとキレイに歯の表面の汚れを落としたいですよね。

歯の表面がキレイでツルツルしているほうが気持ちいいですよね
ちゃんと歯を磨ければ口臭予防にもなりますよ!

そこで今回は、意外と知らない歯の磨き方についてお話ししてゆきます。

たしかに歯磨きって誰かにちゃんと習った記憶がないなぁ

正しい歯磨きの仕方を覚えて、虫歯のないキレイなお口をキープしてくださいね。

歯磨きの正しいやり方!上手になる3種類の方法とは?

ちょっと不思議な感じもしてしまいますが、理想的な歯磨きの方法とはどういうものか?について述べられている古い文献があります。

え〜、歯磨きにも難しい論文があるんだね

そこには、

「理想的なブラッシングとは、組織に対していかなる障害をもたらすことなく、可能な限り短い時間でプラークの完全除去を可能にする方法である」

と開かれています。

歯茎を傷つけずに短時間で汚れを完璧に落とせるのが理想的ってことね

では、まずは歯磨きの方法にはどのようなものがあるのかを見てゆきたいと思います。

歯磨きの方法には実は名前がついていて

水平的ブラッシング
垂直的ブラッシング
振動法

の3種類があります。それぞれについてご説明してゆきますね。

水平的ブラッシング

おそらくこの方法が最もよく知られている方法で、一般的におこなわれている歯磨きの仕方になります。

これは別名、スクラビング法とよばれ、歯ブラシを歯90度に当てて真横に動かす方法です。歯の表面だけでなく、裏側や噛む面についても同様の動きを行います。

色々な方法があるけど、一番簡単だから大部分の人がやっているやり方だね

簡単な方法なので、赤ちゃんや幼児のような小さな子供のお口でも親御さんが仕上げ磨きをしてあげることができます。また、高齢者の看護などでも一般的に行われています。

垂直的ブラッシング

別名レオナルド法とよばれ、スクラビング法とほとんど同じ歯ブラシの当て方をして、ブラシを縦に動かすやり方です。

乳歯のような小さな歯の時に強くやりすぎると、歯ぐきを傷めてしまうことがあるので注意が必要です。

振動法

スクラビング法やレオナルド法では、歯ブラシの動きが大きいため歯ぐきを傷つける心配がありました。また、動きも大ざっぱなので細かい凹凸のある歯の面では磨き残しがみられます。

そこで、歯の湾曲している面や噛む面などの複雑な形態をしている部分にも対応するために、歯面にブラシを当てた状態から振動させる方法が考えられました。

それが振動法ですが、これには以下のようにいくつか種類があります。

・スティルマン法
・ロール法(改良型スティルマン法)
・チャーターズ法
・バス法
・改良型バス法

これらについて、少し解説してゆきたいと思います。

●スティルマン法

歯ブラシを縦にして歯に当てて、一部は歯ぐきに、もう一方は歯面に当たるようにします。そして、軽く力を加えて歯ブラシが移動しないように振動させるやり方です。

●ロール法

スティルマン法をほとんど同じ歯ブラシの当て方をする方法なのですが、振動を加えながら噛む面の方向に少しずつずらしてゆきます。

こちらの動画では初めにスティルマン法を行い、最後に払うように汚れをかき出しています。

●チャーターズ法

歯周病などの影響により、歯間乳頭(歯と歯の間の歯ぐき)が下がってしまった時に有効な方法です。

歯ブラシを歯ぐき寄りの位置から45度の角度で歯に当てて回転運動をさせながら前後に動かします。この時、ブラシの毛を歯間部空隙(歯と歯の間の隙間)に入れて貫通させます。

●バス法

歯ブラシの毛先が歯周ポケットの中に入るように当てて、ブラシを横方向に軽く動かす方法です。

この方法では唯一、歯肉溝(歯周ポケット)にブラシの毛先が入るといわれ、およそ0.5mmほどの深さまで清掃できるといわれています。

実は、通常の歯磨きでは歯周ポケットの中までは届かないんだ
だから歯科医院で定期検診をすることが重要なのですね

ただし、歯肉が薄い人が力強くバス法で磨いてしまうと歯肉退縮を起こしてしまうかもしれないことがわかっています。

●改良型バス法

バス法とほとんど同じ動きを行うが、最後に歯ブラシを噛む面の方向に回転させかき出すような動きをします。

この他にも歯磨き方法はありますけれど、主なものは以上になります。

では、いったいどの歯磨き方法がいいのか?といいますと、

「どれも変わらない」

という研究報告があります。

えぇぇ〜、同じなのぉ〜!?

様々な歯磨き方法によるプラーク(歯の汚れ)を除去する効果を比較してみると、ほとんどあるいはまったく差がみられなかったそうです。

そして、「口腔清掃の改善は、よりよいブラッシング方法の開発によるのではなく、患者がブラッシング方法のひとつを行い、その技術を向上させることにかかっている」と結論づけられています。

つまり、どんな歯磨きの仕方を選ぶかよりも、どれでもいいから上手になることが最も大事だということだね。

現役歯科クリニック院長がオススメする歯磨き方法

歯磨きを楽しむ少女

歯磨き方法の違いによって、どれが効果が高いとか、どれが効率的だという差がなかったということがわかりましたね。

その他にも、歯と歯の間(隣接面)の汚れを取り除くことに関しては歯磨きは全く役に立たないということも付け加えてお伝えしておきます。

つまり、完璧に歯磨きができても80%しか磨けていないんだよ

実際には歯の表面は凸凹していて、同じ動きだけでは同じ場所しか磨けないということも歯科医師時代にものすごく見かける光景でした。

そこで、私が歯科医師時代に患者様におすすめして実際に効果を上げてきた方法をご紹介したいと思います。

ポイントは次の4つです。

●毛先の面を直角に歯面に当てる
●丸いものを磨くように振動をくわえる
●4分以上する
●フロスをする

これだけではわかりにくいので、少し解説しますね。

毛先の面を直角に歯面に当てる

歯ブラシはブラシと呼ぶくらいですから、毛の束によって出来た毛先の部分でたわしのように使います。

この時、少しでも毛の側面を使ってしまうと「箒(ほうき)」になってしまうので、力を入れないようにしてください。力の入れ加減はおよそ100gほどだと言われています。

これには、鉛筆を持つように歯ブラシを持ち、手首より先端だけを使って磨くようにすれば無駄な力は入らないと思います。

こうすることで、歯面に対し直角に、毛を曲げることなく当てることができます。

丸いものを磨くように振動をくわえる

磨き方の方向を調べた実験ではほとんど差がなかったのですが、唯一楕円形を描くように磨いた時は汚れの除去効果がわずかに向上したという報告があります。

これは、歯ブラシの面を色々な角度から当てたことや、歯ブラシを動かした範囲が広がったことによる効果が考えられます。

そこで、私のおすすめする方法では歯を丸いもの(または3面形態のもの)を磨くつもりで動かしてもらうことにしていました。

4分以上歯磨きをする

通常、健康な歯が揃った成人では親知らずを除いて28本の歯があります。

この数は、実は私たち専門家が専用の器具を使って清掃しても30分はかかってしまう数です。

3分程度の歯磨きでは1本あたり6秒ほどしか磨いていない計算になりますので、実際にはかなり磨き不足となってしまいます。

この点、電動歯ブラシは自分で磨くよりも7倍の速さで汚れを落とすといわれているので、3分程度でも十分かもしれません

歯科医院で毎回歯を磨いてもらうわけにはいかないので、自身の歯ブラシでどうにかするしかありません。歯ブラシの最大のメリットは歯科医院のクリーニングよりも行える回数が多いということです。

これは汚れを減らしておく時間を長くキープすることに大変有利なことです。1回1回のブラッシングによる汚れの落とす量が多ければそれだけお口の健康は維持されますので、最低限4分間は歯磨きをしてほしいです。

デンタルフロスをする

歯ブラシの毛が有効な角度で届く範囲というのは、歯全体のおよそ80%くらいだといわれています。

つまり、完璧に磨けたとしても80%しか磨けていなということでもあります。

これはどういうことかといいますと、歯と歯の間の歯面は全く磨けないので、歯垢が残ってしまうということです。

これを解消するためには、歯間ブラシなどではなくデンタルフロスの使用をおすすめしていました。歯間ブラシは歯と歯の間の歯肉寄りの部分だけしか清掃できないだけでなく、歯肉を傷めて退縮させてしまうことが多々あります。

デンタルフロスは歯と歯が向き合う面も通過させて磨けるので、磨き残しがなくせます

まとめ

いかがでしたか?

歯磨きの方法によってプラークの除去効果に違いがないと聞いて驚かれたと思います。

うん、びっくりだった

さらにいうと、歯ブラシの形も効果に差がないといわれていて、極細であってもギザギザにカットされていてもまったく同じです。

正しい歯磨きの方法というのは厳密にはありません。

だから、ちゃんと歯を磨いているのに何らかのお口のトラブルに遭ってしまったことがあるのであれば、歯の磨き方の上達具合に着目してください。

これには歯科医院などで汚れを染め出ししてチェックしてみるのも有効だと思われます。

また、今回は私が歯科医師時代に患者様にお伝えしていた方法をご紹介させていただきました。

この方法は、上達した際に非常に効果の出しやすい方法になります。

歯磨きの方法には違いがないかもしれませんが、習得の状況によっては効果が違ってくることがわかっていますから、そこを考慮した方法です。

よかったら試してみてくださいね。

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おくちせれぶの発起人。自分の歯並びや口臭などにコンプレックスを抱えている。世の中の間違った「歯」の問題を解決するために現役歯科医とタッグを組み情報を提供中。

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